依存症の調べ学習

この記事で伝えたいこと・・・・
学校で「依存症についての調べ学習」を普及させましょう。中学2年生に有効でした。できれば、小学校でも行ってほしいです。

背景

目次

依存状態に陥る生徒が増えている。

近年、ゲーム依存、スマホ依存、ネット依存の生徒が急激に増えています。

最も広い範囲を表す言葉を考えると、スクリーン(画面)依存でしょうか。

有意義な時間やエッセンシャルな時間が奪われている。

デジタル機器のスクリーンを見ることが「悪」というよりも、有意義な時間が奪われることが問題だと思っています。

有意義な時間とは、スティーブン・R・コヴィー氏が言うところの、第Ⅱ領域の時間です。

人間関係づくり、体力づくり、計画、内省、学び、家族団らん、色々な人との対話、読書を通して筆者や登場人物との対話、自分の人生の目標への準備・・・・・・等、これら様々な時間です。

依存度が高まると、さらに食事や睡眠など、エッセンシャルな時間も削られていきます。

依存症についての調べ学習

構想

私の担当している学年で、「依存症の調べ学習」を行うことを考えつきました。

依存症治療で有名な、久里浜医療センターの樋口進院長先生に、「中学生が、依存症の調べ学習をすることは有効だと思いますか?」と質問したところ、「ぜひやってみてください。」とのご回答だったので、開拓者精神で、この試みにチャレンジしてみました。前例が無かったので、授業の全体計画を考えました。

アルコール、タバコ、薬物についてビデオ視聴・・・1時間

アルコール依存、タバコ依存、薬物依存のビデオを視聴し、感想を書く。

これは中学校でよくある授業ですね。

まず、黒板に次のように学習の目的を書きました。

○○○を回避する知識を身につけ、健康な大人になっていこう!

○○○のところには、何という言葉が入る?

と、教室の生徒全体に聞くと、

「依存症!!」と、クリアに答えてくれました。

その後、アルコール依存、タバコ依存、薬物依存のビデオを視聴しました。

なかなか考えさせられる内容でした。

生徒は、メモや感想をワークシートに書きました。

その感想用紙の裏に冬休みの課題を載せてあります。

「依存症についての調べ学習」・・・冬休みの課題

それでは、ワークシートの裏を見てください。
冬休みに依存症について調べ学習をしてもらいます。
ビデオに出てきた以外にどんな依存がある?

と聴くと、

生徒

スマホ依存です。

生徒

ゲーム依存です。

生徒

ギャンブル依存です。

などと答えました。

買い物依存というのもあります。色々なものを買ってしまって、クレジットカードで「あれれ」となったりします。
それから、恋愛依存というのもあります。

生徒

へえ〜!

じゃあ、冬休みに自分で、何の依存について調べるか決めて、調べ学習してきてね。

と、言いました。ワークシートに

  1. 依存症になり、どのような困ったことが起きるか
  2. 治療法
  3. 予防法
  4. 気づいたこと、学んだこと
  5. 他の生徒に伝えたいこと

を生徒が書くことになります。

冬休みにほとんどの子がしっかり調べ学習をしてきました。インターネット上に、中学生が理解できる依存症のサイトが相当数できてきているんだなぁと思いました。

生徒のレポート(転載許可を得ています。)

情報のシェアリング・・・・1時間

依存症の調べ学習・・・・ワークシートへの記入内容がなかなかよかったので、情報のシェアリングの時間を設けることにしました。

学習の目的である、

○○○を回避する知識を身につけ、健康な大人になっていこう!

を確認した後、グランドルールを伝えました。

相手が理解できる声の大きさとスピードについて述べた後、

相手を非難しないように。
「お前、○○依存だろ!」「いや、お前こそ○○依存だろ」のようなことは言わないこと。
自分が非難されると脳が閉じてしまって、入らなくなったしまうからね。

と、伝えました。

まずは、5〜6人班で班内発表を行いました。聞き手は盛んにメモをとっていました。

次に仕事依存について調べた生徒に全体の前で発表してもらいました。

生徒

真面目で完璧主義で・・・・な人がなりやすいそうです。

若いころの自分だな!と思いました。ワークホリックですね。とほほ。

最後にこの授業で気づいたこと、学んだことをワークシートに書いてもらいました。

依存になっては遅いから予防が大切であるということ。

自分は、○○依存になっているから・・・・・・ようにしていきたい。

と書いている子がいました。

ゲーム依存については、依存度が高い生徒は「自分は依存状態にはない」と、否認をするものです。しかし、自分が依存状態にあることを自覚することが依存からの脱却につながると思います。

まとめ

依存症の調べ学習は有効でした。上記の流れは、生徒の自己指導能力を高める構造になっています。

つまり、

  • 自己存在感が感じられる場
  • 共感的人間関係の場
  • 自己選択の場

が、設けられていたと思います。

「○○依存になるから、○○は駄目だ!」と教師から高圧的に指導されるよりも、

「お前○○依存症だろ!もっと○○しなくちゃ!」と友達から言われるよりも、

「色々調べたり、友達の発表を聞いた結果、自分は、○○の傾向があるかもしれないな、なら、○○○をしていこう」

と、主体的に学びを深めていくほうがいい。それを「依存症についての調べ学習」は実現してくれると思います。

繰り返しになりますが、

「依存症についての調べ学習」を普及させましょう。中学2年生に有効でした。できれば、小学校で行ってほしいです。

※この記事では、依存症と依存の言葉の違いをわざと曖昧にしています。

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